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スーパーの裏にある喫煙所で、仕事終わりにタバコを吸うふたり。
こう書くとずいぶん地味な話に聞こえるんだけど、この場所と、このふたりだからこその良さがある。
人のいい佐々木さんと、そんな佐々木さんをイジる田山さん。そのやり取りがとても可愛らしくて、ふたりの間に流れる時間がなんとも良いんですよね。
自分はタバコを吸わない。それでも、ここでぷかぷかふかし合っている姿を見ていると、こういう時間もオツだなあと思う。『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』は、そんな独特の魅力がある漫画です。
スーパーの裏の喫煙所という場所が良い
まず、この舞台が好き。
スーパーの裏の喫煙所。華やかさとはあまり縁のない場所なのに、ふたりが並んでいるだけで、妙に良い空間に見えてくる。
スーパーって、普段から買い物に行くすごく日常的な場所なんですよね。その裏側に、表の売り場とは少し違う時間が流れている。生活のすぐそばにあるのに、買い物をしているだけではあまり気に留めない場所。そこを舞台にしているのが良い。
仕事を終えて、一息つく。そんな場所だからこそ、そこで交わされる会話にも独特の空気がある。
おしゃれなお店で向かい合って話すのとも違うし、どこかへ出かけるわけでもない。ただ喫煙所で一緒にタバコを吸っている。その飾らなさが、このふたりにすごく合っていると思う。
何気ない場所なのに、読んでいるとだんだん特別な場所に見えてくる。タイトルに入っている「スーパーの裏」という言葉が、ちゃんと作品の魅力になっているんですよね。
仕事終わりに一服するふたりの距離感がたまらない
この漫画でやっぱり好きなのは、ふたりの距離感。
仕事終わりの喫煙所で、タバコを吸いながら話す。そういう仲だからこその気安さがありつつ、相手の言葉や反応はちゃんと気になる。その具合がなんともたまらない。
一緒に過ごすのは、日常の中のひととき。けれど、そこで交わすやり取りを見ていると、その時間がすごく良いものに思えてくる。
何を話したかだけではなくて、それをどう受け取るのか、どんな反応をするのか。ふたりの会話には、そういうところまで見たくなる可愛らしさがある。
関係がどうなっていくのかは気になる。でも、喫煙所でこうして話している時間そのものも、まだまだ見ていたくなるんですよね。
恋愛ものとして先が気になるのはもちろん、この距離感を眺めているだけでも楽しい。読んでいて「このふたり、良いなあ」と思えるところが好きです。
人のいい佐々木さんと、イジる田山さんが可愛い
佐々木さんは、とにかく人がいい。
田山さんとのやり取りを見ていると、その人のよさがそのまま可愛らしさになっているんですよね。からかわれたときの反応も含めて、つい眺めていたくなる。
そして、そんな佐々木さんをイジる田山さんがまた可愛い。
佐々木さんが相手だから田山さんのイジり方が可愛く見えるし、田山さんが相手だから佐々木さんの人柄もよく見える。この組み合わせがとても良いんだと思う。
どちらかひとりだけを見たいというより、このふたりで話しているところが見たい。自然とそう思える関係なんですよね。
大きな出来事の説明より、まずはこの会話の感じを見てほしい。作品を勧めるなら、そう言いたくなる漫画です。
ロマンスを求める店長が個人的にツボ
そして、個人的に外せないのが店長。
ロマンスを求めている、この感じがかなりツボなんですよね。
佐々木さんと田山さんのやり取りだけでも楽しいんだけど、そこに店長がいることで、また違った面白さがある。
ふたりを見ていると、読んでいるこちらも関係がどうなるのか気になってくる。だから、店長がロマンスを求めているのもちょっと分かる。気になるよね、そのへんは。
ふたりの距離感を楽しみながら、店長の様子でも笑える。この漫画の感想を書くなら、店長のことも言っておきたい。それくらい個人的には好きなポイントです。
タバコを吸わなくても、この時間の良さは伝わる
自分はタバコを吸わないので、喫煙所で一服するという習慣はない。
それでも、この漫画を見ていると、誰かとぷかぷか煙をふかしながら過ごす時間もオツだなと思う。
それぞれタバコを吸っていて、その流れで話す。会話のためだけに向き合っているわけではない感じが、ふたりの関係に合っているんですよね。
何か特別なことをするでもなく、仕事終わりに同じ場所で一息つく。そこで話せる相手がいる。そんな時間の良さが、吸わない側にも伝わってくる。
タバコを吸う人なら、また違った楽しみ方があるのかもしれない。でも、吸わないからといって入りにくい作品ではなかった。
喫煙所という自分にはあまり縁のない場所を、こんなふうに味のある場所として楽しめるのも、この漫画の良いところだと思います。
アニメも面白かった
実際にアニメも見たけれど、こちらもとても面白かった。
漫画として気に入っていた作品を、アニメでも楽しめたのはうれしい。原作のふたりが好きなら、アニメのほうも見てみてほしいです。
総評|この喫煙所で過ごす時間を、もう少し見ていたい
『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』は、スーパーの裏の喫煙所という、なんともいえない場所の良さを味わえる漫画。
仕事終わりにタバコを吸うふたりの距離感がたまらないし、人のいい佐々木さんと、そんな佐々木さんをイジる田山さんがとても可愛らしい。そこにロマンスを求める店長もいて、個人的に好きなところがしっかり詰まっている。
自分はタバコを吸わないけれど、このふたりがぷかぷかふかし合っている時間は良いなと思う。
何気ない会話や、ふたりの微妙な距離感を楽しめる人にはぜひ読んでほしい。この喫煙所で過ごす時間を、もう少し見ていたくなる作品です。
作品情報
| 作品名 | スーパーの裏でヤニ吸うふたり |
|---|---|
| 作者 | 地主 |
| 出版社・掲載誌 | スクウェア・エニックス/月刊ビッグガンガン |
| 巻数・連載状況 | 既刊9巻・連載中(2026年10月確認) |
作品情報:出版社公式サイト
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