スラムダンク 表紙

スラムダンク SLAM DUNK

著者
井上雄彦
出版社
集英社
巻数
全31巻(完結)
掲載誌
週刊少年ジャンプ
完結 少年 スポーツ
10 / 10
ストーリー
5.0
5.0
キャラクター
5.0
テンポ
5.0

📖 電子書籍で読む

「スラムダンク」を今すぐ読む

まず結論から

点数をつけるのが難しい作品というのがある。スラムダンクはその逆で、点数をつけるのが一番簡単な作品だ。10点以外ありえない。

バスケットボールを知らなくても関係ない。スポーツマンガが苦手でも関係ない。読めばわかる。これはマンガという表現形式が到達できる、ひとつの頂点だ。

ストーリーについて

不良少年・花道が、ひょんなことからバスケ部に入部するところから始まる。王道の少年スポーツマンガの骨格を持ちながら、その肉付きが普通じゃない。

花道は最初から才能の塊ではない。むしろ運動神経はともかく、バスケの技術はゼロ。そこから積み上げていく過程が、嘘くさくなく、かつドラマチックに描かれる。

そして何より、山王工業戦。あれを超える試合描写をマンガで読んだことがない。読んでいる間、何度も心拍数が上がった。マンガでそれができるのか、と。

キャラクターについて

花道だけじゃなく、全員が生きている。流川も、三井も、宮城も、ゴリも。それぞれに背景があって、それぞれに見せ場があって、それぞれの成長がある。

特に三井の話は反則だと思う。あのエピソードだけで一本マンガが描けるくらいの密度がある。回想なのに、あれほど感情を動かされるとは思っていなかった。

対戦チームのキャラクターも薄くない。翔陽、陵南、海南、豊玉、山王。どこも「こいつらには負けてほしくない」と思える瞬間がある。それがスラムダンクの強さだ。

絵・演出について

井上雄彦の絵は、動きを描くことにかけて別次元にいる。バスケの試合中の動き、重力、汗、息遣い——それが紙の上から伝わってくる。

無音のコマ使いが特に天才的だ。言葉を使わずに感情を伝える演出が随所にあって、それが言葉で説明されるよりもずっと深く刺さる。

有名な「左手はそえるだけ」のシーンなど、一コマで全てが語られる場面がいくつもある。マンガのコマ割りとはこういうことなんだと毎回思わされる。

気になった点

正直に言うと、序盤はテンポが遅いと感じる人もいると思う。ギャグシーンが多く、真剣なスポーツドラマを期待して読み始めると「あれ?」となるかもしれない。

でもそれは後半の熱量への助走だったのだと、読み終わってから気づく。序盤があるから後半が輝く、という設計になっている。

あと、あの終わり方については賛否あると思う。自分は好きだが、「え、ここで終わるの?」という気持ちになったのは正直なところだ。

総評

スポーツマンガの金字塔とよく言われるが、それ以上だと思っている。成長、友情、挫折、再起——少年マンガが持てる要素のすべてが、バスケットボールというフィールドで爆発する。2000冊以上読んできた中で、「これを読まずにマンガを語るな」と言いたくなる数少ない作品のひとつ。

👍 こんな人におすすめ

  • スポーツマンガをあまり読んだことがない人
  • キャラクターの成長を丁寧に追いたい人
  • 映像ではなくマンガの表現力を体感したい人
  • 完結済みで一気読みしたい人

👎 こんな人には向かないかも

  • 序盤のギャグ展開が苦手な人
  • すっきりした結末を求める人

📖 電子書籍で読む

「スラムダンク」を今すぐ読む

公開日: 更新日: